先日の記事では既にCDAをお持ちの方向けにキャリアコンサルタント（以下文中「CC」と略記）とCDAとの関係についてご紹介しました。
今回は、これからCDA資格あるいは「CC」資格を取ろうとなさっている方向けに、両者の関係性をご紹介いたします。

先日の記事（国家資格のキャリアコンサルタントとCDAとの関係～有資格者向け～）と多少かぶる部分も出てきますが、主なポイントは以下4点です。

１．CDA資格認定試験は、もう行われない
２．「CC」試験に合格すれば、「CDA」資格の取得権利が得られる
３．「CC」試験を受けるためには、一部の例外を除き、従来通り養成講座を修了する必要がある
４・既にCDA養成講座を終了した人は、「CC」受験資格が５年間与えられる

以下順番に解説します。

１．CDA資格認定試験は、もう行われない

いわゆる「CDA資格認定試験」は、もう行われません。（キャリアコンサルタントの国家資格化にともなうCDA資格認定試験に関するお知らせ（2015/11/19）JCDAサイトより）
したがって、CDA資格を目指していた方は、基本的に「CC」を目指していくのが一般的なルートになります。

２．「CC」試験に合格すれば、「CDA」資格の取得権利が得られる

ここがわかりにくいところです。
上記１．のようにCDA資格認定試験はもう行われないのですが、CDAの資格認定自体は今後も引き続き行われます。
具体的には、「CC」試験に合格をすると、それを以ってCDA資格登録が可能になるという仕組みです。つまり、「CC」試験は本来「CC」を認定するための試験ではあるのですが、事実上CDA資格認定試験としても機能するということです。一粒で二度おいしいってやつですね。
但し、あくまで可能になるという話で、「CC」試験に合格したことで自動的にCDA資格が得られるわけではありません。資格を得るための手続きに手間とお金が発生しますので注意が必要です。
（念のために言うと、「CC」自体も、試験合格＝自動的に資格取得ではありません。別途登録手続きが必要です）

３．「CC」試験を受けるためには、一部の例外を除き、従来通り養成講座を修了する必要がある

それでは「CC」試験はどのような方が受験できるのかというと、一部の例外を除き、従来のCDA養成講座のような講座を受講してそれを修了しなければなりません。
この手の講座の最大手である日本マンパワーのサイトでは、すでに「キャリアコンサルタント養成講座」として案内がなされていますので、詳細はそちらを参照ください。

また、”一部の例外を除き”と書いてあるのですが、実は「CC」試験は、一定の実務経験（労働者の「職業選択」「職業生活設計」「職業能力の開発及び向上」に関する相談を３年以上）を有している方にも受験資格が与えられます。有り体に言ってハローワーク等の公的機関職員への特別措置という色が強いのですが、お世辞にも安価とは言えない講座を受講せずに受験できるのなら、それに越したことはありません。

４・既にCDA養成講座を終了した人は、「CC」受験資格が５年間与えられる

問題は、既にCDA養成講座を修了したけれども現時点でCDA試験に合格できていない方がどうなるかです。
これについては経過措置が取られるようで、2016年3月末時点でCDA養成講座を修了している方（CDA試験受験有無を問わず）は、今後5年間の「CC」受験資格が認められます。
そのうち、CDA一次試験を合格済みの方は、これも5年間は「CC」の筆記試験を免除されるそうです。
「CC」試験のさらなる詳細は4月以降に発表されるということで、ひとまずはそれを待ちたいと思いますが、少なくともCDA養成講座修了済みの方に不利な扱いはなされないものと考えてよさそうです。

 

「CC」の試験は筆記と実技の２種類で行われるということはすでに分かっているのですが、それぞれがどういう形式で実施されるのかは現時点ではまだ不明ですので、引き続き情報収集してお伝えしていきたいと思います。

【追記：2016/4/3】
厚生労働省により、「特定非営利活動法人キャリア・コンサルティング協議会」「特定非営利活動法人日本キャリア開発協会」の２機関が、登録試験機関として承認されました。
したがって、「CC」試験を受験希望の方は、この２機関のどちらかに申請をして受験をすることになります。
試験形態の詳細はまだ不明（後日新設HPで公開とのこと）ですが、受験費用はいずれも、学科試験 8,900 円、実技試験 29,900 円、と決まりました。