既にご存知の方も多くいらっしゃるかと思いますが、この4月から、新たな国家資格「キャリアコンサルタント(以下文中「CC」と略記)」が創設されます。
今回は、この「CC」と「CDA」との関係性について、特に現在CDA資格をお持ちの方向けにご紹介いたします。
(他のキャリアカウンセラー資格との関係性については言及しません。ご不明な場合は各々の認定団体にご確認ください。)
主なポイントは以下4点です。
1.「CC」と「CDA」は、各々別個の資格として並立する
2.現在CDA資格を保有する場合、一定の条件のもとで「CC」を保有できる
3.「CC」の更新要件を満たせば、「CDA」の更新要件もほぼ満たされる(予定)
4.「CC」と「CDA」の両方を持つメリット
以下順番に解説します。
1.「CC」と「CDA」は、各々別個の資格として並立する
実は誤解している方が多いのですが、民間資格である「CDA」が国家資格である「CC」に移行するのではなく、両者は各々別個の資格として並立することになります。
そのため、資格の登録や更新手続き等も、両者各々の規則に基づいて実施されます。
したがって、現在CDA資格をお持ちの方にとっては、
(1)「CC」と「CDA」の両方を持つ
(2)「CDA」を捨てて「CC」に鞍替えする
(3)「CC」を無視して「CDA」だけに留める
という3つの選択肢が生じます。
2.現在CDA資格を有する方のほとんどは、無試験で「CC」を保有できる
現在CDA資格を有する方は、一部の例外を除き無試験で「CC」への登録ができます。
一部の例外というのは、2003年頃以前に資格取得をした方のうちのさらに一部ですので、ほとんどの方は無試験で「CC」を保有できることになります。
登録手続きの詳細等は4月以降に発表されるということですので、まずはそれを待ちましょう。
3.「CC」の更新要件を満たせば、「CDA」の更新要件もほぼ満たされる(予定)
「CC」と「CDA」の両方を持った場合、資格更新への労力が多大になるという心配をなされる方もいらっしゃると思います。
JCDAはその手間を省くため、「CC」の更新要件を満たせば「CDA」の更新要件をほぼ満たせるという形にできるよう動いているようです。
4.「CC」と「CDA」の両方を持つメリット
さて、両者の更新要件が実質的に一本化されるとしても、常識的に考えて資格の価値は
「CC」(国家資格)>>>>>「CDA」(民間資格)
となるわけで、その状況でお金と手間をかけて「CC」と「CDA」の両方を持つ(というか「CDA」資格を維持する)メリットはあるのでしょうか?
あるとしたら、それは(現在もそうですが)JCDAが持つ業務情報やノウハウ、コネクション等を得られる、ということです。
「CC」登録はあくまで肩書を持てるだけで、登録組織によるアフターフォローや業務斡旋サービスは存在しません。
それに対して「CDA」を束ねるJCDAは業界内での最大派閥(?)ですので、業務情報やノウハウが最も多く早く集まりますし、そのコネクションを仕事に応用することも可能になります。
したがって、一匹狼上等!という方、あるいは肩書さえ持てればそれでいいという方は「CC」だけでも特段支障は生じませんが、そうでない場合はJCDAの組織力を活用できるというのが最大のメリットになります。
そのメリットに対して7,000円/年という会費&更新手続きの手間が見合うかどうかは、個々の立場次第ですね。
いずれにせよ、「CC」に関する詳細は4月以降に情報が公開されるということなので、それを見てから諸々判断しようと思います。
【追記:2016/4/3】
キャリアコンサルタントWebサイトが公開され、既にCDA資格を持っている方のCC登録方法が明らかになりました。
詳細は(https://careerconsultant.mhlw.go.jp/p/top.html)からご確認頂きたいのですが、郵送での登録申請は既に開始されており、5月上旬にはWebでの登録申請が開始されるそうです。
ただ、Web申請であっても結局収入印紙を貼付した書類を別途郵送しなければならないようなので、最初から郵送で申請したほうが二度手間にならずに済みそうです。
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