今シーズンの就職活動も、もはや終盤と言ってもいい時期に入ってきました。
多くのキャリア支援課職員の方々にとっては、今後は未内定者のフォローに重点が移っていくことと思います。
就活が終盤を迎えている現在、未内定の就活生ももちろん焦ってはいるでしょうが、採用活動を継続中の企業側もまた焦っています。
どちらも、4~5月頃とは置かれている状況は違います。
したがって、学生への支援のしかた、話の引き出し方についても、4~5月の頃とは当然に違ってくることになります。
特に、志望動機をどう構築していくかというのは大きな課題です。
実際問題として、終盤以降の就活というのはどうしても選択肢が限られてきます。
そのため、4~5月頃にはまだまだ強気で活動していた就活生も、7月半ばで無い内定となれば、ある程度妥協を強いられたり、別の業界・企業・職種に目を向けていかなければいけなくなります。
そのようなケースで、企業に対して志望動機をどう伝えれば良いのでしょうか?
前述のような「ある程度妥協をしたり、別の業界・企業・職種に目を向けた」活動をしている場合、ただ単にその業界・企業・職種だけを見据えた志望動機というのは、実は企業側からすると大変眉唾の話になります。
というのも、企業側とて現在が就活終盤であり、目の前の学生が「これまでの就活の経緯が何かしかあったうえで、当初は応募してこなかった自社に応募してきた」という現実を認識しているからです。そのような状況で、4~5月のような選択肢が山ほどある状況での志望動機と同じような話をするとかえって不自然になってしまい、テンプレートに当て込んだ話を数打ちゃ当たる方式で語っていると受け取られるのが関の山です。
大切なのは、「これまでの経緯」と「今の思い」との一貫性を企業にしっかりと伝えることです。
例えば、
「これまで理由Aと理由Bにより○○業界を志望していたが、残念な結果に終わっています。」(→これまでの経緯)
「しかし、たとえ理由Aと理由Bの両方が叶わないとしても、少なくとも理由Aだけは何としても叶えたいと考え、」(→今の思い)
「現在はこれまで応募をしていなかった貴社にて働きたいと考えています。」
というような流れです。
この流れであれば、就活序中盤に自社を応募しなかった理由もはっきりわかりますし、理由Aについて非常に強いこだわりを持っていることがわかります。
企業側からすれば、少なくとも応募受付中企業に手当たり次第に応募してきたわけではなく、少なくとも本人が現在持っている選択肢の中では自社への志望度が非常に高いものと推測できますので、意欲面に関しては好評価をしていくことになります。
このように、特に志望動機は時期によって必要な中身が変わってきますので、今の時期からは「これまでの経緯」と「今の思い」との一貫性を引き出し、自覚させてあげられるような支援のしかたをなさっていってください。
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